ストレスが美容に悪影響を与えるのは、経験上実感されている方が多いでしょう。
なぜストレスがいけないのか。
その理由と対処法についてお話させてください。

交感神経と副交感神経

私たちの体には中枢神経という脳や脊髄にある司令塔の役目を果たす神経と、体の細部にまでネットワークを持つ末梢神経があります。
末梢神経のうち意識して動かすことができるのが体性神経、意識して動かすことが出来ないのが自律神経です。
例えば指先を使ってタイピングをするのは体性神経によるものですし、心臓の拍動は自律神経の働きによるものです。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つの神経から成り立ちます。
交感神経は活発な活動や緊張する場面でよく働き、副交感神経はリラックスしたり休憩を取るときによく働きます。
このように正反対の機能を持つ神経が交互に働くことによって、私たちの体は活動と休息を繰り返し、正常に機能することができるのです。

ストレスと交感神経

ストレスがかかると人はどうしても緊張してしまいます。
ゆえに交感神経が高ぶります。
活発になるのだからよいではないかと思われますが、副交感神経との活性化のバランスが崩れることが問題なのです。
例えば重要な案件に取り組んで集中して作業をしている時を思い浮かべてください。
この時は交感神経が高ぶっています。
作業中にお腹が空いたり、お手洗いに頻繁に行きたくなるでしょうか。
気が抜けた瞬間ならあり得ますが、集中しているとそうはならないはずです。
このとき、養分を必要とするのは脳です。
ですから、血液中の酸素や栄養分は脳に集中して供給され、その他の器官には最低限にしか行きわたりません。
具体的に言うと胃腸をはじめとする消化器官や皮膚は血の巡りが悪くなります。
したがって空腹を感じづらくなりますし、お手洗いに行く気もなくなるのです。
副交感神経とバランスよく働けばそのうちに胃腸や肌にも十分な血液が廻っていくので問題はありません。
しかし、現代はストレス社会です。
交感神経ばかりが高ぶり、副交感神経が作用する暇がありません。
そのため消化器官の活動が鈍ったままになり、肌への栄養が不十分な状態が続いてしまいます。
そのせいで精神だけでなく身体も休息が取れずに疲れ果ててしまいます。
これが肌荒れの原因になるのです。

対処方法

ではストレスを0にできるかと言ったら、まず無理でしょう。
私たちは重層的で複合的なコミュニティーに所属していますから、人間関係だけでも相当な問題を抱えています。
出来るだけストレスを抑える方法や副交感神経が働いてくれる環境を模索しましょう。

1. セロトニンを増やす
セロトニンは「幸せホルモン」の異名を持つほど素晴らしい働きをします。
特にストレス耐性が上がるので、交感神経の高ぶりを抑えてくれます。
反復的な動作の多いウォーキングやジョギング、水泳などでよく分泌されるので生活に取り入れられると理想的です。
そんな時間は無いよ!と悲鳴が上がるかもしれませんが、「咀嚼」だって立派な反復動作です。
目が回るほど多忙でも、せめて食事の時間だけでもゆっくりと食べ物を味わいませんか?

2. アロマテラピー
アロマキャンドルやお香でお気に入りの香りを嗅ぐのもストレス緩和に役に立ちます。
ハーブティーでよい香りを楽しみ、飲んで薬効成分を直接体に取り込むのもリラックス効果を発揮します。
ハンカチに少しだけコロンや香水を垂らして携帯するのも良いでしょう。
洋の東西を問わず、香りを使って精神を安定させる方法は昔から取り入れられてきました。
しかし、香水のつけすぎには要注意です。
日本人は特に臭いに敏感なので、強すぎる香りは「スメハラ」になりかねません。
他の人のストレス源にならないように気を付けましょう。

3. 3大NG カフェイン・ニコチン・アルコール
好きなものを使っていると人はストレスを感じにくいものです。
そうは言っても、上記の3種類は別です。
ニコチンやカフェインには興奮作用があり、交感神経を刺激してしまいます。
コーヒーを飲むと眠気が覚めるというのはまさにその作用です。
アルコールも寝る前に飲むとよく眠れると言いますが、錯覚です。
実は後から覚醒作用が出てくるので、睡眠の邪魔になります。
ニコチン・アルコール共に依存性があるので中毒になる可能性も否定できません。
手放すと逆に強いストレスを感じるという場合でなければ、わざわざ手を出す必要はありません。